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過疎化したSecondLifeの現在

2011/8/17 - セカンドライフゲーム , SL , 3D

20110817s

もう4年以上前から続けている小さな楽しみに「SecondLife」があります。
覚えておいででしょうか、Twitterや電子書籍、スマートフォンやiPadが流行するより前、3D仮想空間という分野が一時期ネットを駆け巡ったことを(電通の目論見で)。

SecondLife公式サイト

以前、寺院のWebデザイン を勝手に紹介しましたが、このセカンドライフの中で寺社仏閣を再現するのを、余暇の一興としています。
ネット上でブームとなった当時、セカンドライフの世界と言えば、グラフィックは貧弱で、リアリティに欠け、コミュニケーションにも手間取るツールでしたが、現状はどうなっているのでしょうか。

──実は、地味ながらも大幅な進化を遂げており、一時期より日本人ユーザーは少ないものの、経済活動も活発です。

大幅に進化した機能

まず、当時のセカンドライフとの一番の違いは、グラフィック(3D描画)です。

早い段階で、水面の波・流れる雲が実現し、やがて太陽の影・建物の陰影・遠近感の演出 といった空気感の表現が実現しました。
このお陰で、建築物は本当にその場所にあるが如く見え、人物が陰に入れば暗くなるなど、冒頭の写真にその一端をとらえることができます。

次に本格的に整備されたのが、ネット通販システムSL Marketplace)です。

企業が“参入”するなど、PR媒体の一部としてセカンドライフが利用された頃、この仮想空間で売上を上げる方法といえば「土地の売買・賃貸」か「ギャンブル」、あるいは「店を運営し、客を呼ぶ」といった手段しかありませんでした。
これらはいずれも、ゲームにログインして行う金銭取引ですが、時を経て登場したSL Marketplaceは、ブラウザだけで完結する取引です。
まさにネット通販のような仕組みが、ブームに遅れて登場したのです。

さらにコミュニケーションに関しても改善されています。

ブーム当時は、様々なサードパーティが翻訳アイテムを配布していましたが、現在はGoogle翻訳が会話中にリアルタイムに作動します。
ボイスチャットの場合にはアバターの口元が動くなど、微細な演出も加わりました。

国内で利用者が増えない理由

──このように、過去に国内利用者が多かった頃とは比べ物にならないほど、セカンドライフの世界は進化しました。
ただし、当時から変わらない2つのことが原因で、今後国内で利用者が増えることはないように思います。

1つは、セカンドライフはコミュニケーションツールではないという点。
当時から判っていたことですが、セカンドライフはあくまで3D仮想空間=3Dシミュレーターであって、FacebookやTwitterとは存在目的が違うのです。
それを恣意的に「3D空間上でコミュニケーションしよう」という方向でブームを作ったため、後にコミュニケーションに満足できない人々が飽きてしまいました。

もう1つは、動作環境とアイテム製作に求められるスキルが高いという点。
セカンドライフで、陰や遠近感がある空間をストレス無く移動するには、現在でもかなり高いマシン性能が要求されます。
また、アイテムの成形、アイテム操作のためのスクリプト、効果音、アイテムの表面テクスチャといった、創作物のあらゆる部位を自分で(しかもサードパーティ製のソフトで)製作しなければ、独創性のあるアイテムを販売できない、という点もこの世界でのビジネスの敷居を上げています。

というわけで、地味に続けているセカンドライフですが、今後も、気軽に扱える3Dシミュレーターとして進化していってもらえれば言うことはないなあ、と思うのでした。
折りしも来月以降、プリム(構造物の最小ブロック)、スカルプテッドプリム(3D座標情報から成る複雑なプリム)、これに加えてメッシュ(3Dソフトの成形データ)がそのまま利用できるようになり、シミュレーターの意味では順調に進化しているようです。

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